
諏訪地域の精密工業史を語る時計信管および卓上レース
昭和19年9月,太平洋戦争の最中,軍需指定工場 東洋バルヴ株式会社は,「高射砲用時計信管」の製造を軍から要請された。
数種類の自社製卓上レース,自動機などの精密機械100余台を製造し,軍需産業の一翼をになった。
本機は初回製作機種のうち,一号機である。
終戦と同じに,諏訪地方が東洋のスイスとして,いち早く精密工業地帯に変身する基盤作りが出来たのは,東洋バルヴの遊休機械の放出に因るところが多大であった。平成4年,偶然スクラップ寸前に発見したもので,正に因縁といえよう。
時計信管
各種信管のうち,最も優れた高射砲用の時計式信管で,当時の技術を結集しての苦心作である。
詳しい当時の様子は,弊社創業者鈴木俊昭著「あすなろの夢」に記されている。
|